認知症高齢者にやさしい地域づくりのために

 認知症ケアの基本理念は、①エンパワメント(相手の能力を高める支援)アドボカシー(相手の権利を擁護する支援)があります。常にその人らしさを中心に置き、本人の尊厳を支える心と認知症高齢者自身の能力を支える心がケアに不可欠なのです。認知症を支援する方々を認知症サポーターといいます。
 認知症高齢者に優しい地域づくりには地域の見守りネットワークが大切です。それは①緩やかな見守り➁担当による見守り③専門的な見守りによって気づき・相談が行われ、地域包括支援センター、高齢者見守り相談窓口に集約された情報により対応方法が決められて、見守り、サービス、専門対応入院、強制介入が行われるネットワークです。さて現在、高齢者が住み慣れた地域で最後まで暮らせるように「地域包括ケアシステム」が整備されようとしています。これは、30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏内を単位として整備されます。住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に行う態勢です。
 認知症の問題の一つに俳諧と行方不明があります。自宅の周りのみならず遠くまで行くこともあります。また、公共交通機関の利用、日常の商業施設でのトラブルが問題になってます。認知症になっても地域で安心して暮らし続けられるようにするためには、認知症を理解し認知症の人や家族を孤立化させず、地域で見守る態勢づくりが必要です。

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